こんにちは。投資エンジニアの三年坊主(@SannenBouzu)です。
今回は、キャピタルゲインの税金について知りたい投資初心者の疑問に答えます。
結論から書くと、この記事では、以下のような内容を紹介します。
- キャピタルゲインは「資産を売買することで得られる利益」のこと
- キャピタルゲインのメリットは「短期間で大きな利益を得やすい」
- キャピタルゲインのデメリットは「相場の上下予想が外れると損失の可能性」「税金がかかる」
- キャピタルゲインの税金は約20%
- キャピタルゲインの税金を減らすには「利益を確定させない」「NISAで運用する」「売却損が出ても確定申告する」
私は、2015年に投資信託の積立投資をはじめて、これまで合計250万円近くを複数の投資商品に投資しながら勉強してきました。
キャピタルゲインと税金について理解を深めて、投資でお金を増やす方法を身につけましょう。
この記事の内容
- キャピタルゲインとは?キャピタルゲインを得る投資の仕組み【確認】
- キャピタルゲインのメリット
- キャピタルゲインのデメリット
- キャピタルゲインにかかる税金
- キャピタルゲインの税金を減らすには【正しく減税】
キャピタルゲインとは?キャピタルゲインを得る投資の仕組み【確認】
「キャピタルゲイン」について簡単に意味を確認した後、キャピタルゲインを得る投資が成り立つ仕組みを紹介します。
キャピタルゲインは「資産を売買することで得られる利益」
キャピタルゲインは、「資産を売買することで得られる利益」です。
投資した資産の価値が上昇・降下して、購入時と売却時に差額が生じることで利益になるものが一般的です。
「安く買って高く売る」「高く売って安く買う」で利益を得ることを目指します。
例えば、1,000円の株を1,000株買って、その後1,500円まで上昇したので全て売却したとすると、この時に得られる差額の(1,500円-1,000円)×1,000株=500,000円がキャピタルゲインになります。
これから価値が上がると思う株を買ってしばらく持っておくと、もし本当に価値が上がった時に利益を得られて、達成感もありますよね。
関連:インカムゲインは「資産を保有することで得られる利益」


投資で得られる利益の種類には、大きく分けて2種類あります。
1つがキャピタルゲインで、もう一つがこの「インカムゲイン」ですが、インカムゲインは、「資産を保有することで得られる利益」を指します。

インカムゲインについて、詳細はこちらの関連記事をご覧ください。
キャピタルゲインのメリット・デメリット
資産を売買して得るキャピタルゲインですが、そのメリットとデメリットを簡単に確認しておきましょう。
メリット①:短期間で大きな利益を得やすい
購入時と売却時で資産の差額をもとに利益を得るため、値動きが激しい資産に投資することで、短期間で大きな利益を得ることが可能です。
今後の値動きを確実に予想できる自信があれば、FXで高レバレッジな取引をしたり、不動産で多額の元手を使って大きく稼ぐこともできるでしょう。
より身近な例としては、IPO(新規上場株)投資など、値上がりする可能性が高い個別株に投資して売り抜けるなどの方法もあります。
デメリット①:相場の上下予想が外れると損失の可能性
デメリットの一つ目は、メリットの裏返しでもありますが、相場の予想が外れると損失が出てしまう可能性がある点です。
値動きを予想して資産を購入・売却するわけですが、その予想に失敗してしまうと当然損失が発生します(この損失を「キャピタルロス」と呼びます)。
私自身も、相場の上下を予想するのはとても苦手です。
一般的に、個別の投資対象について値動きを予想することは、投資の上級者にとっても簡単ではないと言われます。
投資初心者が損失のリスクを抑えながらキャピタルゲインを狙うために、「ルールに沿った自動取引」を活用するのも一つの手だと思います。
例えばトラリピのような自動売買ツールもあり、私もしばらく使っているのですが、目先の値動きを正確に予想しなくても利益を積み重ねていけるのでとても楽です。
デメリット②:税金がかかる
キャピタルゲインに限ったことではないのですが、キャピタルゲインやインカムゲインで得た利益には、どちらも税金がかかります。
キャピタルゲインの税金について、次の見出しで紹介します。
キャピタルゲインにかかる税金
株式などの取引でキャピタルゲインを得ると、その金額に応じて課税されます。
原則として、キャピタルゲインの金額に対して合計20.315%の税金が課せられます。
- 所得税および復興特別所得税:15.315%
- 住民税:5%
※復興特別所得税として、所得税15%に対して2.1%が上乗せ(15×2.1%=0.315%)されます。(2037年まで)
例えば、1,000円の株を1,000株買って、その後1,500円まで上昇して全て売却するとキャピタルゲインを500,000円得ることになります。
この500,000円に対して、500,000×20.315%=101,575円が税金として支払う金額、という計算になります。
※簡単のため手数料などは無視しています
キャピタルゲインの税金を減らすには【正しく減税】
キャピタルゲインで得た利益をそのまま自分のものにできないのは、仕方ないことですがちょっと残念ですよね。
適切に税金を納めつつ、効率よくお金を増やしていく方法を見ていきましょう。
利益を確定させない
キャピタルゲインへの税金といっても、確定していない含み益(評価益)には課税されません。
含み益を確定せずに翌年に持ち越すことで、1円も税金を支払わずに資産運用を続けることができます。
1年ごとに税金を納めずに済むと、運用できる元本が税金によって減らないので、複利の効果で資産を早く増やしていけるメリットもあります。
インカムゲインの記事で紹介したFXスワップ投資では、通貨の値上がりでキャピタルゲインも一緒に狙うことができますが、こちらも含み益を確定しないうちは課税されません。
※FXプライムbyGMOなど、FX会社によっては未決済のスワップポイントも非課税です。
NISAで運用する
NISA(少額投資非課税制度)口座で運用できる資産なら、NISAを活用する方法もあります。
2014年にはじまった制度で、最長5年間、NISA口座で運用する株式の売却益や配当金に対して税金がかかりません。
500,000円のキャピタルゲインに対して、NISA以外の口座で運用していたら10万円以上の税金がかかります。
NISAで運用したらそれがゼロになると考えると、その差は大きいですよね。
売却損が出ても確定申告する
株などを取引して大きな損失を出した時に、他の口座の利益と相殺することで利益を減らして節税することができます(損益通算といいます)。
例えば、口座Aでマイナス500万円の損失、口座Bでプラス100万円の利益が出たとします。
損益通算をしないと、口座Bで得た100万円のキャピタルゲインに対して税金がかかりますが、損益通算をすると、トータルのマイナス400万円に対して税金がかかるか判断されるので、この場合は税金を支払う必要がなくなります。
今年の損益 | 損益通算しない場合 | 損益通算する場合 | |
---|---|---|---|
口座A | -500万円 | – | – |
口座B | +100万円 | 税金20万円強 | – |
合計 | -400万円 | 税金20万円強 | 税金の支払いなし |
さらに、上の例で残ったマイナス400万円の損失を、翌年以降に持ち越して新たに売却益と相殺して利益を圧縮することもできます(繰越控除といいます)。
※NISA口座は、他の口座との損益通算・繰越控除はできません。
この損益通算・繰越控除を利用するためには、売却損(キャピタルロス)が出た場合でも確定申告をしておく必要があります。
例えば、以下のツイートのように、FX会社が作成してくれる報告書をもとに確定申告ができます。
FX会社が作成してくれる報告書をもとに確定申告をします。
例えばトラリピなら『残高総括表』という報告書に1年間の損益がまとめられているので、それを転記するだけです(^^♪ #peing #質問箱 https://t.co/VdlBJjrCRz
— 鈴@1億円のポートフォリオ公開中 (@semiritaia_suzu) June 25, 2018
まとめ:キャピタルゲインを活用した投資でお金を増やそう
キャピタルゲインと税金について紹介してきました。内容をまとめます。
- キャピタルゲインは「資産を売買することで得られる利益」のこと
- キャピタルゲインのメリットは「短期間で大きな利益を得やすい」
- キャピタルゲインのデメリットは「相場の上下予想が外れると損失の可能性」「税金がかかる」
- キャピタルゲインの税金は約20%
- キャピタルゲインの税金を減らすには「利益を確定させない」「NISAで運用する」「売却損が出ても確定申告する」
FXでインカムゲインとしてスワップポイントを得つつ、キャピタルゲインとして長期的な値上がりも狙うことができます。
私はメキシコペソ・南アフリカランドなど、いくつかの高金利通貨で運用に取り組んでいます(8月に豪ドルを追加し、トルコリラについては一旦売却しています)。
キャピタルゲインをうまく活用して、投資でお金を増やしていきましょう。
「値動きの予想が難しいな」と感じる方は、私も活用しているトラリピなどを使ってみてください。