こんにちは。投資エンジニアの三年坊主(@SannenBouzu)です。
今回は、好きな仕事を通してキャリアの幅を広げたいエンジニアの、このような疑問に答えます。
好きな仕事をしながらエンジニアとしてのキャリアを広げたい。データベースの移行作業や夜間・休日のトラブル対応、正社員の誰かがやらないといけない気がするけど、やったところで正直自分のキャリアに大きなメリットがあるように思えない。
正社員エンジニアとして働くと、自分の都合とは関係ない会社のためのタスクが多くて、明示的にせよ暗示的にせよ「何でも屋」として動くよう求められることが少なくないですよね。
転職やフリーランスへの転身によって好きな仕事をする方法が多く発信されるようになりましたが、1つの会社の中で、キャリアに役立たない雑務ばかり背負わされずに自分の好きな仕事をすることも、決して不可能というわけではありません。
現場で前向きに取り組みつつ、最終的に部署を異動することで取り組む仕事を変えた私の実体験も交えて、好きな仕事でエンジニアのキャリアを広げる3つの方法を紹介します。
- 好きな仕事を通してキャリアの幅を広げたいエンジニア
- 転職・フリーランスへの転身も念頭には置きつつ、現職の会社でキャリアを広げる方法を模索してみたいエンジニア
会社員エンジニアの前提①:あなたがいなくても会社やサービスは成り立つ
まずはこの事実を前提として認めると、好きな仕事でエンジニアのキャリアを広げるための行動を取りやすくなります。
ほんの少しだけ悲しい気もしますが、あなたがどんなスーパーエンジニアであっても、あなたが入社する前から会社やそのサービスはじゅうぶん機能していたという事実が(多くの場合)あります。
また、サービスの24時間稼働に責任を持つのは自分でも上司でもなく会社という法人です。
「責任感」は無用な詭弁なので、無駄に背負いこまないようにしましょう。
おお!まさに先日お伺いした内容…!
「責任感」は聞こえはいいですが、サービスが24時間動くことに対して責任を負うべき人は本当に自分なのか考えた方がよさそうですね。 https://t.co/9T2ywBAEFi
— 三年坊主🐤投資エンジニア👩💻 (@SannenBouzu) 2018年12月24日
会社員エンジニアの前提②:会社員は意外とローリスク・ハイリターンにキャリアを広げられる
特にWeb業界では会社の平均寿命が短く、一生同じ会社に勤め続けることが現実的ではないと言われることが多いです。
実際に一生「勤め上げる」ことは私自身も考えにくいですが、大企業の会社員でいることは案外ローリスク・ハイリターンであるという見方もできます。
- 業務上の重大な違反をしない限りクビになることは少ないですし、定期的な収入がほぼ保証されていて当面の生活にも困りません。
- たまたま所属している今の職場の仕事内容に不満があるような時でも、異動に成功すれば新たなスキルが身につきますし、責任ある仕事を任されて待遇を上げることも可能です。
同じ仕事を延々と続けて自分の強みを磨けずに時間を無駄にするリスクはあります。
このリスクを回避するために、「一つの組織(部署)に留まる期限を決める=最も損する状況を確定させる」ことが可能です。
「石の上にも三年」は、忍耐すべき期間の下限ではなく、停滞が許容される期間の上限なのかなと、最近は思います。
三年も同じところで停滞していたら、三年前同じスタートラインに立っていた人にほとんど追いつけない。
逆に一年くらいなら、ふらふらしてもいいのかなと思います。
— 三年坊主🐤投資エンジニア👩💻 (@SannenBouzu) 2018年12月13日
外部環境をあまり知らなくても仕事が成立して定期収入が得られるので、変化に弱くなってしまうリスクもあります。
転職しないにしても、職務経歴書のアップデートと転職エージェントとのコンタクトはやっておいて損はないと思います。あからさまな冷やかしでなければ転職ドラフトのようなサービスを活用するのも一考です。
エンジニアがキャリアを好きな仕事で広げる方法【実体験】
転職やフリーランスへの転身を視野に入れつつも、現場で前向きに取り組みつつ最終的に部署を異動することで仕事を変えた私の実体験も交えて、好きな仕事でエンジニアのキャリアを広げる3つの方法を紹介します。
キャリアを広げる方法①:朝一番に毎日30分の時間を作る
自分が任されているタスクが自分の好きな仕事でなかったとしたら、まずは毎日30分、自分の好きな仕事をする時間を確保しましょう。
時間帯としては朝一番が理想です。
- 日中は他の割り込みタスクが入る可能性が高い
- 夕方や夜になると集中力が落ちている可能性が高い
ミーティングルームやフリースペースがあれば活用するなど、短時間でも集中して取り組める工夫が大事です。
キャリアを広げる方法②:勉強会で発表して自分の興味と強みを認知してもらう
自分の好きな仕事に関連する勉強会で発表したり、さらに言えば自主的にそのような勉強会を主催しましょう。
知識を増やせるのもメリットですが、それ以上に「自分がその分野に興味があって実際に関連する行動をしている」ことを知ってもらえるのが大きなメリットです。
私自身も、会社で開催されていた機械学習勉強会に参加したところ、
- 発表を行って資料を共有する
- 機械学習に興味があることを上司や同僚に知ってもらう
- 関連のプロジェクトにアサインしてもらう
という経験をしたことがあります。
キャリアを広げる方法③:口頭や文面で何度も繰り返し伝える
最後に、自分の好きな仕事・興味について何度もことあるごとに上司や人事に伝えましょう。
何も主張しない人には、組織のために必要な仕事が割り当てられやすいですし、一度伝えるだけでも、何度も主張する人と比べて意思が弱いと思われて、結局やりたくない雑務をやらされる可能性があります。
私は「機械学習への興味」をもちろん部署異動の面談で話していました。
それに加えて、機械学習勉強会での発表や趣味で実行したデータ分析結果など具体的なアウトプットを繰り返し見せることで、取り組める仕事内容が変わっていった実感があります。
おわりに:1年試してダメなら別の環境も見ておく
実体験を交えながら、好きな仕事でエンジニアのキャリアを広げる方法を3つ紹介しました。
転職・フリーランスへの転身も当然検討していいと思いますが、自社に留まるというローリスク・ハイリターンな選択肢を最初から捨てる必要もないと感じています。
必ずしも転職ありきでない状態で、外部のプロ視点も借りながら冷静に判断するのがおすすめです。
自分なりに期限(3か月、半年、1年など)を区切って、同じ部署で時間を無駄にしてしまうリスクを限定しつつ、具体的に行動して好きな仕事でキャリアを広げられるエンジニアを目指しましょう。