〜 こんなお悩みありませんか? 〜
転職活動をしていて、次の面談や面接を控えているエンジニアの疑問に答えます。
エンジニア面接の最後に「何か質問はありますか?」と逆質問されるのが地味に困る。 あまり準備せず気軽に話を聞きに行った企業だと「聞きたいことが思い浮かばない」し、興味があって選考が進んでいる企業だと「どう聞くとうまく情報を引き出せるか」悩ましい。
投資エンジニアの三年坊主(@SannenBouzu)です。
複数の転職エージェントを通して、カジュアル面談を含めて8社ほどのWeb系・広告系企業で面接を受けてきました。
「何か質問はありますか?」と聞かれて慌てないように逆質問リストを用意しておき、企業の人事担当者や現場エンジニアに、リストの中から実際に質問をぶつけています。
この記事では、エンジニア面接で聞くべき逆質問の具体例と、自分の経験に基づく企業側のリアルな回答例を紹介します。
企業との相性チェックや自分のアピールなど、求職者側から質問できる「逆質問」の機会を無駄なく活用して、転職活動を満足できる形で進めましょう。
- はじめての転職活動で、面接に慣れていないエンジニア
- 面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれて戸惑ったことがあるエンジニア
- 聞きたいことをどう聞いたらいいのか?実際に聞いたらどう回答されるのか?と気になるエンジニア
転職活動における面談・面接の種類について、レバテックキャリアという転職エージェントを例にこちらの記事で詳しく紹介しています。
エンジニアが面接やカジュアル面談で聞くべき逆質問13選
そうですよね。
自分がその職場で働くことを念頭に置いて、かつ相手の立場に応じて聞ける内容をいくつか事前に用意しておくといいですよね。
“「逆質問」に備える
「何か質問はありますか?」が一番きつい質問でした。何も質問ありませんでした。” https://t.co/ehORDtw38m— 三年坊主🐤投資エンジニア👩💻 (@SannenBouzu) December 15, 2018
自分がその職場で働くかもしれないことを念頭におくと、エンジニア面接で聞くべき逆質問には大きく分けて、「企業との相性をチェックする」役割と「自分をアピールする」役割があります。
エンジニア面接で聞くべき逆質問をリストにまとめたので、相手の立場や面接でのやりとりに応じて、聞ける内容をいくつか質問しましょう。
※星の数は個人的なオススメ度です(★★★が一番オススメ)。
転職を検討している相手企業との相性をチェックする逆質問【仕事の流れ・役割分担・価値観・評価】
★★★ 【仕事の流れ】配属されるチームでの、1日・1週間単位の仕事の流れを教えてください。
業務内容とその時間配分を知るための質問です。
「残業どのくらいありますか?」のような質問は、聞き方によってはマイナスになる場合があるので、このような質問で様子を探るのもありですね。
★★★ 【役割分担】チームの構成と、メンバーの役割分担を教えてください。
具体的に答えてもらえると、自分がどのような役割を持って働くのか具体的なイメージが湧くのでメリットが大きいです。
また、シニアメンバーとジュニアメンバーの役割分担、自分がそのどちらに該当するかによって、実際に取り組む仕事の内容が大きく変わることがあります。
★★☆ 【役割分担】社員同士が自発的にサポートし合う雰囲気はありますか?
仕事を進める上で、一人で完結しない仕事も多く、チームのメンバーと協力することは大切です。
自分の担当範囲以外は「我関せず」なのか、サポートをお互いに求め合える環境なのか知っておくと、自分にとって働きやすい職場なのか判断する材料になります。
★★★ 【価値観】仕事で大きな喜びを感じたエピソードがあれば聞かせてください。
時間が許すなら、何人かに聞いてみるといい質問です。
担当者によって回答がバラバラになるか、それとも似たようなエピソードを教えてもらえるか・・・チーム全体の方向性を見る質問として活用できます。
★☆☆ 【価値観】社風「◯◯」を象徴するような具体的なエピソードはありますか?
これを聞いた時にパッと出てこない企業さんがあると、トップと現場の距離感みたいなものが垣間見える気がします。
★★☆ 【評価】エンジニアは、どういった観点で評価されていますか?
エンジニアとして「何をすればどのくらい評価されるか?」は転職前に知っておきたい情報ですよね。
より具体的に、以下のような質問をするのもいいと思います。
- 期待に応えられた場合、どんなふうに給与が上がっていくのか?
- OSS(オープンソースソフトウェア)への貢献・Kaggle(データ分析コンテスト)・外部発信などが評価につながる仕組みは運用されているのか?
エンジニアの評価は、設定した目標に対する達成度によって決まるケースが多いので、目標設定と評価の関係を詳しく聞いてみるのもオススメです。
★★☆ 【評価】私と同年代で入社して活躍されている方がいれば、その方の働き方や強みを教えてください。
社員の具体的な活躍を聞いて、何が評価されるのか理解することもできます。
「トッププレーヤーの活躍を聞いても、自分自身がそれを参考にするのが難しい」と感じるなら、「スタンダードな成果を出している人の給与」を聞く方法もあります。
自分をアピールする逆質問【仕事の流れ・価値観・評価・経営】
★★★ 【仕事の流れ】仮にご縁があれば、自分に何が期待されますか?
「入社して働く自分」を企業側に具体的に印象づけられるメリットと、自分が入社に対して前向きに準備しようとしていることを伝えられるメリットがあります。
最初に任せてもらえる仕事の内容や、事前に勉強しておくべき内容をあわせて聞くとより効果的でしょう。
★☆☆ 【仕事の流れ】チームにジョインした当初、どのようにチームやビジネスサイドに貢献しましたか?
あくまで、面接中に自分がどうチームに貢献できるか考えをしっかり伝えた上で、過去同じ境遇にいた人の事例を参考にしてブラッシュアップする姿勢を見せた上で質問するのが望ましいです。
★☆☆ 【価値観】案件に関わらず、ユーザのことをざっくばらんに話し合う機会はありますか?
与えられた案件をこなすだけではなく、ユーザ目線でサービス開発をしていきたい意思を伝えることができます。
★★★ 【評価】御社が中途採用者に特に期待する点を教えて下さい。
現場のエンジニアよりは、人事担当者に質問するといい質問です。
現場の課題を解決することとは別に、キャリアを築く上で何かヒントが得られるかもしれません。
★★☆ 【経営】配属されるチーム(部署・会社)の魅力・課題・目標を教えてください。
聞く相手によって当然スケールが違う答えが返ってくるはずですが、求人情報やホームページは確認した上での質問だということは伝えましょう。
★★☆ 【経営】5年後の御社は、どのような会社になっているとお考えでしょうか。そのために、従業員にはどのようなことを求めますか?
経営陣向けの逆質問ですね。
最終面接などで役に立つと思います。実際に社員がこの回答を実践できているか観察してみるのも、企業選びの観点で興味深いかもしれません。
エンジニア面接・面談の逆質問に対するリアルな回答例
私が実際に訪問して面接を受けた8社の中から、実際の回答例をいくつか紹介しますので、「この聞き方をすればこういう風に回答が返ってくる」参考としてご覧ください。
「チームの構成と、メンバーの役割分担を教えてください。」への回答
- 1チーム5人前後×5,6グループ
- クローラ、インデックス、サーチquality、画面UI(Webバックエンド)、APP、企業向け
- コンポーネントごとに対応するマーケティングの人がいる
- プロダクトごとに多くて10人(例:フロントエンド1人+バックエンド4人)
- プロダクト横断の人工知能部隊がある
- プロダクトマネージャーとチームリーダーが改善内容を決める
- 決まった改善内容を配下のエンジニア8人に割り振る
「『社員の発案が制度になる』文化を象徴するような具体的なエピソードはありますか?」への回答
残念ながら具体的なエピソードを聞くことができませんでした。
しかも「社員の発案が制度になる」というのは、話していた相手の現場エンジニアが言っていたことだったので、それを掘り下げて聞きたかったのですが、少しだけ気まずい雰囲気になってしまいました。
「仕事で行き詰まった時、他のメンバーにどのような形で相談できますか?」への回答
「社員同士が自発的にサポートし合う雰囲気はありますか?」の変化形として聞いてみました。
- 技術的な質問はSlack、GitHubのプルリクエストを使って相談できる
- ランダムランチ(シャッフルランチ)など、誰に何を聞けばよいか知る機会にもなる
※「ランダムランチ」は、業務での接点が少ない社員同士でグループを組んでランチに行ける制度です。ランチ代が支給される場合も多いです。
「チームにジョインした当初、どのようにチームやビジネスサイドに貢献しましたか?」への回答
- 事業の知識がなくても、自分のできる範囲から少しずつ提案をして貢献することから始めた
- スピードが重視されJavaっぽいScalaコードが量産されていた中、自分のScalaの経験を生かし、Scalaの勉強会を1日30分やることを提案した(「ワーストプラクティス」の共有)
- プロジェクトの進捗が分からない状態だったため、スクラム方式を小規模に導入し、横展開した
- 業務知識の理解が最初少ないことは問題なかった
- 関係する人にヒアリングし課題を理解する。その後、データに基づいて提案した
「案件に関わらず、ユーザのことをざっくばらんに話し合う機会はありますか?」への回答
- 「自分たちのお客さんは誰なのか」「どういう商品を売っていくか」を話し合う機会が時折設けられた(全員またはリーダー以上を対象に)
「配属されるチーム(部署・会社)の魅力・課題・目標を教えてください。」への回答
- プロダクトごとの縦割りが厳しい(開発プロセスも別々で、別プロダクトのデータにアクセスできないなど
- 社内勉強会を開催して草の根レベルで知識を共有する取り組みをしている
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