こんにちは。投資エンジニアの三年坊主(@SannenBouzu)です。
今回は、トラリピで設定の作り方に悩んでいる人の疑問に答えます。
トラリピで運用する通貨ペアを決めたのはいいけど、どういう設定ではじめようかな。ブログとかで紹介されている設定を完全コピーするところからはじめてもいいけど、最終的には自分で設定を作れるようになりたい。
トラリピを1年ほど、複数通貨で運用してきました。
この記事では、【トラリピ】通貨ペアの選び方は?メキシコペソがおすすめな7つの理由【不都合な真実】でおすすめした【メキシコペソ/円】を例に、トラリピでの設定の作り方を順を追って説明しています。
相場が動いても、通貨が変わっても、最終的には自力で・自分に合った設定を作れるようになるために、ぜひ最後までご覧ください。
- トラリピで設定の作り方に悩んでいる方
- 相場が動いても、通貨が変わっても、誰かの言うことを鵜呑みにせず自力で設定を作れるようになりたい方

トラリピ設定の作り方【メキシコペソ/円を例に】
トラリピ設定を作るには、以下の内容をはっきりさせていくことが必要です。
- 通貨ペアを選ぶ
- 運用資金を決める
- 注文を仕掛けるレンジ幅
- ロスカットレート
- 決めたロスカットレートを満たすよう調整
- 1回のリピートでねらう利益/ストップロス設定/決済トレール
今回の記事では、このような結論に落ち着きました。
その理由を、一つずつ確認していきましょう。
通貨ペア | メキシコペソ/円 |
---|---|
運用資金 | 20万円 |
レンジ幅 | 5.0円〜6.0円 |
ロスカットレート | 4.4円以下 |
レンジ内に仕掛ける本数 | 15本 |
1本あたり何通貨 | 1万通貨 |
1回のリピートでねらう利益 | 600円 |
ストップロス設定 | なし |
決済トレール | あり |
トラリピ設定①:通貨ペアを選ぶ
今回は「メキシコペソ/円」にしましょう!
トラリピのおすすめ通貨ペアについては、先ほど紹介した【トラリピ】通貨ペアの選び方は?メキシコペソがおすすめな7つの理由【不都合な真実】の中で検討しています。
「米ドル/円」「カナダドル/円」「ニュージーランドドル/米ドル」などもおすすめ候補にあげていますが、今回は「メキシコペソ/円」を例にとってトラリピ設定の作り方を確認していきましょう。

トラリピ設定②:運用資金を決める
ボーナスや日々のお小遣いをやりくりして、例えば20万円くらい準備できそうでしょうか…?
トラリピでの資産運用に回していいと思える金額=運用資金を決めましょう。
正解はありませんが、同じトラリピの設定なら、運用できる資金が多ければ多いほどリスクを下げて安全に運用することができます。
当たり前ですが、手元に余っている(ように見える)お金を全てトラリピに投入するのはやめましょう!
- 生活費は絶対に使ってはいけない
- 追加で投入できる余剰資金は残しておく
が鉄則です。
トラリピ設定③:注文を仕掛けるレンジ幅
過去のチャートを見ながら、今回は5.0円〜6.0円の幅に注文を仕掛けようと思います。
- 買いトラリピ
- 過去最安値(4.969円)付近を含む、3年チャートの下寄りの大部分をカバー
- 下抜ける可能性より上抜ける可能性が高いような範囲(上抜け・下抜け時の対応は後述)
過去のチャートを使って、過去◯年間の最高値・最安値を確認します。
「何年分見ればいいの?」と私も疑問に思っていたのですが、「設定を放置しておける手軽さ」と「期待できる利益」のトレードオフで決めるしかないですよね。
今回は、10年と3年で確認してみましょう。
- 10年チャートの最高値・最安値:4.969円〜8.719円
- 3年チャートの最高値・最安値:4.969円〜6.430円

ちなみに、メキシコの政策金利は8.25%(2019年7月現在)、また過去10年以上の相場を振り返っても5円台後半と比較的安値圏に位置しています。
メキシコペソ/円の買いなら、値動きで積み重ねる利益に加えて、スワップ収入と長期的な値上がりをサブで狙えるメリットがあります。
そのため、今回は「買いスワップ」で、3年チャートを参考に5.0円〜6.0円をレンジ幅と考えてみます。
3年チャートの最高値・最安値の範囲をある程度カバーするレンジを選んだので、設定を10年間ほったらかしにするのは難しいと思いますが、おそらく1か月単位で何度も設定を変える必要はない想定です(あくまで時間軸のイメージ)
トラリピ運用資産表(ログイン必要です)を開いて、次の項目にすすみましょう。
トラリピの無料登録がまだ済んでいない方は、トラリピについて詳しく解説した関連記事もあわせてご覧ください。

トラリピ設定④:ロスカットレート
ロスカットレートとして、今回は4.4円以下になるように設定します。
レンジに仕掛けた買い注文が全て成立した状況で、予想に反して相場が下がると、含み損がどんどん膨らみます。
損失が一定以上に拡大しないよう、「ロスカット」で強制的に注文が決済されるレートを決めておきましょう。
「過去最安値」が更新される可能性もあるので、当然、過去最安値の4.969円より悪い状況を想定して、今回は4.4円以下を目指します。
トラリピ設定⑤:決めたロスカットレートを満たすよう調整
トラリピ運用試算表の数字をいろいろ変えてみた結果、レンジ内に15本仕掛けて、1本あたり1万通貨で運用すると、ロスカットレートが4.4円以下になることが分かりました。
トラリピ運用資産表の数字を変えながら、ロスカットレートが決めた値に近づくように、他の数字を変えていきます。
「ロスカットレートが高すぎて不安だな・・・」という時は、例えば以下のように調整しましょう。
- 運用資金を増やす
- レンジ内に仕掛ける本数を減らす
- 1本あたりの通貨量を減らす(メキシコペソは1万通貨が最低単位)
トラリピ設定⑥:1回のリピートでねらう利益/ストップロス設定/決済トレール
メキシコペソ/円は最近はレンジ相場が続いているので、1回のリピートで600円の利益を狙ってこまめに確定させようと思います。
中長期での運用を考えているので、ストップロスは不要で。
決済トレールはトラリピならではの機能なので、使ってみましょう。
1回のリピートで狙う利益幅は、過去のデータを使ったバックテストをもとに決めるのが一般的です。
とは言っても、未来の相場予想は難しく、厳密な正解というものがない状況なので、今回は600円で設定してみて運用しながら様子を見ることにします。
以上、トラリピ設定の作り方でした。設定をまとめた表を改めて掲載します。
通貨ペア | メキシコペソ/円 |
---|---|
運用資金 | 20万円 |
レンジ幅 | 5.0円〜6.0円 |
ロスカットレート | 4.4円以下 |
レンジ内に仕掛ける本数 | 15本 |
1本あたり何通貨 | 1万通貨 |
1回のリピートでねらう利益 | 600円 |
ストップロス設定 | なし |
決済トレール | あり |
トラリピで設定したレンジを外れた場合
トラリピで設定を作って運用をはじめたのはいいけど、最初に決めたレンジから相場が外れたら、どう対応すればいいんだろう・・・?
トラリピで設定したレンジ内に収まっている時は、「ほったらかし」で大丈夫です。
それがトラリピをはじめとする自動売買の醍醐味ですよね。
今回設定した「買いトラリピ」で考えると、レンジを外れる場合は2通りあります。
- 設定したレンジを上抜ける
- 設定したレンジを下抜ける
まず、レンジを上抜ける時には、「逸失リスク」、つまり追加で買い注文を入れられないことによる「儲けそこない」が発生します。
もし余裕があれば、レンジの上抜けた部分に買いトラリピを追加するのもありですが、基本的には相場がレンジ内に戻ってくるのを待って大丈夫です。
次に、レンジを下抜ける時ですが、「損失リスク」、つまり含み損が拡大し、最悪の場合損失が確定してしまう危険があり、こちらの方がより深刻です。
以下のような対応が考えられます。
- 損切りする(「塩漬けポジション一部損切り」もあり)
- 運用資金を増やして耐える(繰り返しになりますが、追加で投入できる余剰資金は残しておくのが大切ですね)
- 何もせずレンジ内に戻ってくるのを待つ
「損切り」については、関連記事でも紹介しましたので、あわせてご確認ください。

「投資エンジニア」では、なるべくお得で手間のかからない運用を紹介・実践していきますが、やはり為替市場の状況は刻一刻と変化するので、前提条件が崩れた時には微修正する必要があります。
大きな失敗をしないためにも、まずは少額で運用をはじめて慣れることが大切です。
トラリピが利益を積み重ねるのを眺めながら、必要な時にスムーズに設定を修正できるように、まずは最初のトラリピ設定を作ってみましょう!
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