こんにちは。リスク資産200万円以上を運用中の三年坊主です。
今回は、投資信託を増額するタイミングを知りたい人の、このような疑問に答えます。
結論としては、増額するタイミングは「資金に余裕があるとき」「市場価額が下がっているとき」の2つを軸に考えましょう。
この記事では、投資信託を増額するタイミングの考え方や注意点を紹介します。よければ参考にしてください。
この記事の内容
- 投資信託を増額するタイミング2選
- 市場価額を◯年後と比較して投資信託を増額する
- 資金と気持ちに余裕あればタイミングを狙わず一気に増額もあり?
投資信託を増額するタイミング2選
投資信託を増額するタイミングは、この2つを軸に考えます。
- 資金に余裕があるとき(例:収入が増えるとき、支出が減るとき)
- 市場価額が下がっている(と思われる)とき
もちろん、「この2つに当てはまれば必ず増額すべき」とまでは言い切れませんが、少なくとも増額を検討してもいいでしょう。
※この記事では「投資信託の増額」で以下の4パターンのうち、特に積立設定している投資信託について触れています(「修正積み立て」の例は①に近い)。
- 積立設定している投資信託
- ①積立金額を増やす(月1万円→月3万円)
- ②スポット購入(積立とは別に好きなタイミングで投資する)
- 積立設定していない投資信託
- ③積立投資をはじめる
- ④スポット購入
その理由は、
- 資金に余裕があれば、その資金を預貯金として金融機関に寝かせるより効率よく運用できる場合が多い
- 市場価額が下がっていれば、そのタイミングで増額してたくさん買い付けると、そのあと価額が上がったときに大きな利益を得ることができる
からです。
たとえば、「資金に余裕がある」例として、300万円の資金を1年間運用することを考えます。
- (a) 銀行(年利0.001%)に預けた場合→プラス30円
- (b) 投資信託(年利4%)で運用した場合→プラス12万円
差は一目瞭然ですね。。。
「市場価額が下がっている」例として、積み立て投資 株安時の買い増しで成績向上狙うからシミュレーション結果を紹介します。
1990年〜2016年6月まで(約26年間)、以下のルールにしたがって投資を続けた「修正積み立て」のシミュレーションでは、単純に月1万円を積み立てるよりもいい成績が出ていました。
【ルール】
ある月の株価終値が過去1年間の平均値より
- (1)10%以上低かったら2万円分を購入する
- (2)10%以上高かったら2万円分を売却する
- (3)プラスマイナス10%の範囲内であれば1万円分を購入する
注意点
同じ記事から引用ですが、この修正積み立てが必ず定額積み立てより成果をあげられる保証があるわけではありません。
修正積み立てが定額積み立てに比べて常に有利とは限らない。例えば数年にわたり株価が大幅に上がり続ける相場では、売りを出さない分だけ定額積み立ての方が成績が良くなる。
設定方法
- 「週」を選択
- テクニカル→トレンド系→移動平均→パラメータで13,26,52を設定(それぞれ緑・赤・青線)
- テクニカル→オシレータ系→移動平均乖離率→パラメータで13,26,52を設定(それぞれ緑・赤・青線)
長期保有が前提の投資信託では、投資信託で過去◯年間の平均価額を知る需要は少ないかもしれないですが、参考までに確認方法を調べてみました。
以上を踏まえて、「資金に余裕があるとき(収入が増えるとき、支出が減るとき)」「市場価額が下がっている(と思われる)とき」に、投資信託の増額を検討してみましょう。
市場価額を◯年後と比較して投資信託を増額する
「市場価額が下がっている→増額しよう」という判断が成り立つのは、「◯年後と比較して市場価額が下がっているとき」です。
その理由は、「最終的に◯年後の値上がりを期待していま増額するのが合理的」だからです。
「◯年後」は自分の資産運用の目的に合わせて決めましょう。
長期的な値上がりを期待して、20年・30年の長期投資を想定するなら、増額のタイミングは今がベターだと言えそうです。
たとえば、過去20〜30年間、ダウ平均株価 (DJI) に連動する投資信託を持っていたと仮定すれば、買った当時の値動きはほとんど気にしなくてよさそうに見えます。
あくまで結果論ですが、下手にタイミングを狙うよりも、なるべく早い段階で多くの投資信託を持つことで、大きな利益を得ることができました。
「◯年後と比較して市場価額が下がっている」と思えれば、「増額しよう」と判断するのがよさそうです。
資金と気持ちに余裕あればタイミングを狙わず一気に増額もあり?
「長期投資なら増額のタイミングは今がベター」ということを踏まえると、資金と気持ちに余裕があるなら、タイミングを狙わず一気に増額するという考え方も合理的です。
たとえば経済評論家の山崎元氏は、著書で何回もこの考え方に触れています。
「投資額を決めたら、速やかにその状態をつくる方が合理的」
「買い付け時期の分散(たとえば「ドルコスト平均法」)には、投資理論的には、気休め以上の意味はない。資金が用意できれば、自分が投資するのが最適だと思う額を早めに投資するのが合理的」
『全面改訂 超簡単 お金の運用術』p.98
その理由は、
- 毎月少しずつ買うと、分けて買う分、購入手数料(イニシャルコスト)が余計にかかる
- お金の一部を働かせずに寝かせておくことになって効率が悪い
からです。
初心者ほど『気休め』にも意味があるので、無理する必要もありませんが、資金と気持ちに余裕があるなら、タイミングを狙わず一気に増額するという考え方も合理的です。
「資金に余裕があるとき」「市場価額が下がっているとき」を軸に、ベストを求めずベターを狙ってお金を効率よく増やしていきましょう。